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レースとロングライドで分かったディープリムの長所と短所

2019年8月22日




目次

軽量ホイールも様々ありますが......

2019年1月に念願のディープリムを購入しました。

Fastforward(以下FF)のF4Rクリンチャーホイールです。

 

 

 

一般的な完成車に使用されるロードバイクのリム高は30mm以下が基本で、素材はアルミが主流です。

言うまでもなく、売れ筋モデルの完成車はリーズナブルな価格で提供し広く普及される事が前提で組まれるため、ホイールに至っては各メーカーの最低グレードが付いて来る事が多いです。素材はアルミで重量もそれなりにある(前後で2kg前後のもの)ので、その重さと性能の低さから俗に ”鉄下駄” と皮肉られる事はあまりにも有名です。

ホイールは軽ければ軽いほどパフォーマンスの向上が期待出来ます。

さらに軽くなればなるほど、比例して値段も高額となっていきます。

10万円を超える軽量ホイールはカーボン素材を使われるものが殆どですが、その中でもカーボンでリム高の高いディープリムと呼ばれるホイールはロードバイク乗りの憧れでもありますよね。

 

今回のこの記事。

今現在ディープリムの購入を検討している方の参考になればと書いています。

実際にFFのF4Rを購入したのが2019年の1月、当時の記事で「近々レビュー記事を書きます」とか言っておきながら、全く書けてませんでした。

それもそのはず、この時点ではまだまだシーズンオフ中でありましたので、レースはもとより試走すら出来ずにろくなレビューなど書ける状態ではありませんでした。

2019年もシーズンに入り、日頃の練習からヒルクライムレース、またはロングライドイベントで実際に使用してみたことでディープホイールのメリットとデメリットがようやく見えてきたので、それを書いてみたいと思います。

 

 

ディープリムの購入に至った経緯

 

私がディープリムを購入したきっかけは、ロードバイクで走る用途(コース)に合わせてベストなホイールで(楽に)速く走りたいと考えるようになったからです(脚はそんなに無いですが......)。

脚がない故に、少しでも機材に拘ってみんなと競り合いたいとも思うのですが、これに至ってはみなさんから「少しでも痩せて練習せぃ!」と叱咤されかも知れません。

 

目下、ディープリムでパフォーマンスが上がる走りが出来るように日々のトレーニングを行っております。

 

しかし、2018年までは、ロードバイクもクロモリバイク、ホイールは鉄下駄、いわゆる フルカーボンならぬフル鉄?状態で走っていました....笑。

いつの日か、ロングライドイベントやヒルクライムレースに出るようになり、同年代の人と肩を並べて走るには機材にも拘らなければという思いから、やがて機材にもこだわるようになっていったのです。

 

 

ディープリムとは?......

一般的にリムの高さ(ハイト)が40mm以上のものがディープリムに分類されます。

 

現在私が使用しているFastfowardのF4Rのリムハイトは45mmですので、ディープリムの分類になります。

余談ですが、FF社の場合、30mmハイトのリムでは商品名称に”3”を使用します。

これは ”F4R” なので一見すると40mm?とも思えるのですが、FFの場合”4”の数字は45mmハイトになります。よってFFには”40mmハイト”というのはラインナップにありません(多分)。

ディープリムを使用する主な場面は、ロードレースやクリテリウム、タイムトライアルやトライアスロンなど、平坦で且つ直線路でスプリントを要するようなガチンコレースです。

一般的にリムハイトが上がると重量もそれだけ重くなりますが、素材をアルミからカーボンに変更することで軽量で且つ空力にも優れたホイールが組めることになります。

近年ではカーボンホイールの普及と形成技術、量産体制が整った事で、販売価格も大分こなれてきた感があります。

そして、一昔前では一般的に”重い”と言われてきたディープリムも、現在ではクリンチャーでも1,400g~1,500gに抑えられ、お値段も20万円以下で買えるものが増えてきました。

性能が良い悪いは別として、もっと安いのもありますけどね。

 

先述したとおり、使用する場所や環境はある程度特定されているので、購入するか否か迷っている方は下記のメリット・デメリットも参照頂ければと思います。

 

 

ディープリムのメリット

ディープリムはその高いリムハイト故に、一般的に剛性と空力に優れ、直線などでの巡航速度や最高速の伸びが期待出来ると言われています。

ツール・ド・フランスを走る各チームのロードバイクはほぼ間違いなく40mm以上(50mmが平均的?)のディープリムを採用していることからも、レース用途に作られたホイールであることは間違いありません。

では、具体的にディープリムのメリットをみていきましょう。

 

①空気抵抗を極限まで減らせる

メリットの一つ目は、平坦地や下り坂、特に直線での速度の向上が図れるというところにあります。

自転車で空気の壁を切り裂いて前に進む以上、空気抵抗(Cd値)との戦いとなることは容易に想像がつきますが、その空気の抵抗を増す要因にはいくつかあります。

 

1つ目は 人間

人間の体の表面積がどれだけ空気面に触れているかによって抵抗値は変わります。

しかし、ライダーが前傾姿勢を取るなどして一時的にではあれ、この抵抗値は変化します。

 

2つ目は バイク自体 の抵抗

近年ではエアロロードと言われるジャンルのフレームも登場し、フレームのエアロ化が主流となっています。

ロードバイクメーカー各社もエアロロードの開発とツールでの優勝はセットで考えているようなトレンドも伺えます。

もちろん、エアロバイクはツールの場面だけでなく、TTレースやトライアスロンで使用されるTTバイクなどに派生・応用されていいるものあるかとは思います(個人的憶測です)が、いずれにしてもバイクのフレーム設計自体から空気抵抗との戦いが始まっているという事は伺えますね。

近年のバイクは、フレーム内にボトルを設置すること、また、Di2のジャンクションの設置を前提に空気抵抗値を考慮してフレーム形状を選定するそうですから驚きです。

 

そして3つ目 ホイール です

もともとホイールは、ハブ・スポーク・リムが組み合わさってチューブとタイヤで構成されます。これらが回転する事でバイクとライダーの荷重を支えながら回転エネルギーを路面に伝達することをが役目となります。

ここで問題となるのがスポーク。細い円柱状の棒が数十本で構成されますが、この細い棒が多ければ多いほど、長ければ長いほど前方と横方向から流入する空気をかき乱すわけですから空気抵抗が発生します。

しかし、このスポーク1本あたりの強度を上げることで全体の本数を減らし、リムのハイトを上げることでスポーク自体を短くすれば、空力抵抗値を下げる事が可能になります。

一昔前のスポークは円柱状のものが主流でしたが、近年エアロホイールと呼ばれる軽量ホイールに仕様されるスポークは ”エアロスポーク”と呼ばれ、長方形の断面型となっていてこの形状が空気の抵抗を減らす努力をしてくれています。

有名どころでは売価50,000円前後で購入出来るカンパニョーロのゾンダもこれに当たります。

いわずもがな、このようなエアロスポークが向かい風や追い風など縦方向からの風に対して有効に作用するディープリムにとっては、さらなる空気抵抗を減少させる要素として取り入れているので、結果ディープリムは縦方向の風にはめっちゃ強く空気抵抗を限りなく小さく出来るということになります。

 

 

②回転性能が上がる

高いハイトの部分はリムになりますが、ハイトが高くなった分リムの重量、つまりホイールの外周部分が重くなることで遠心力が増し回転性能が上がり速度が落ちにくくなります。

速度が落ちにくいとは、巡航が楽になるので、一度回りはじめたホイールの回転の維持はハイトの低いホイールに比べて楽になります。

もちろんこれはハブ自体の性能も無視する事は出来ませんが、この手の高額なホイールになると中途半端なハブなんてまず使用しません。

せっかくカーボン素材を吟味して選定しリムとスポークを作り上げておきながら、ホイールの回転性能の要 ”ハブ” をないがしろにしたばかりにホイールの性能・評価を落とされるなんて、ホイールメーカーにしてみ れば死活問題ともなりかねません。

そんなことからも有名どころのホイールであれば心配することも無さそうですね。

 

 

では、次にディープリムのデメリットをみてみる事にします。

 

ディープリムのデメリット

漕ぎ出しが重い

高速巡航が楽になるぶん、漕ぎ出しは若干ながら鈍くさくなる傾向にあります。

リム部分が重いということはそれだけ回転の初期の段階での力が必要となります。

特に軽量アルミリムに比べるとその差は顕著で、ゾンダやレーシングゼロなどに比べると、漕ぎ出しが ”よっこらしょ” 的な感じになります。

でも、慣れればそんなに気になるレベルではありません。

 

レース使用などのレベルで考えても、漕ぎ出しからいきなりスプリントなんてあり得ません。ロードレースやクリテリウム出場の際でも、パレードランやフォーメーションラップなど1周目はリスクを回避するための策が講じられているので、漕ぎ出しなんてそれほど気にするレベルの話では無いと思います...。

レースがスタートする頃には、ディープホイールはうなりを上げて回転しているはずですから.....笑。

ディープホイールをヒルクライムレースで使用する方もいるかも知れませんが、ヒルクライムに至ってもスタート直後からTOPスピードというのも考えづらいですね。

 

余談ですが、自分が所持するゾンダとFF F4Rとの比較になります。ゾンダとF4Rのホイール自体の前後重量差はFFディープのほうが100g程度重いのですが、体感的にはそれほど重量差を感じる事はありませんでした(個人的感想です)。

全く違うか?と言えば、確かに意識すればゾンダのほうが漕ぎ出しが楽であるというレベルです。

これは自分が双方のホイールのSPECを知っているからこそ意識しているからの話ですので、慣れればさほど気にするレベルの話では無いと思います。

 

横方向の風に弱い

リムハイトが高いという事は、車体側面の表面積を稼いでしまうぶん、横方向からの風の影響をもろに受ける事になります。

極端な話、箱のトラックと乗用車ぐらい違うかも知れません。

 

どのくらいの影響を受けるのか?。

 

私の経験では、45mmハイトのディープリムであっても、風速5m/sを超える横風を喰らえば怖くて速度を出せません。

下手をすれば落車のレベルです。

とくに連続的に吹く横風であれば、サドルの極力前方に座り前方向の重心を大きくして対処できますが、通常のライド中不意に強い横風を喰らえば、ハンドルを取られ走行ラインが急激に5cm~10cmほど変わります。

街乗りやロングライド中などで車道の縁石付近や側溝のそばを走っているときには、突然煽られた拍子にラインが変わってバランスを崩して落車する危険もあります。

いや、ロードバイクにとってはハンドルを取られるというよりは、フォークからフロントホイールに至るフロントすべてを横風にごっそりと持っていかれるレベルです。だからラインが崩れるのでしょうね。

これを分かっていて乗るのと、分からないで乗るのもまた違うでしょう。

知らないで乗るとダウンヒルなどで時速50km/h程度で走っているときに強い横風など喰らってしまえば、運が悪ければフロントを持っていかれて落車してしまいます。

地元の先輩は実際に横風に煽られて落車し、以降ディープリムを履かなくなった方もいます。

実際にどのくらい危険なのかは、ご自身で経験されないと分かりづらいところもあるでしょう。

ただ、落車の危険さえもあるという事は一番に伝えておきます。

下りは本当に怖いです。

 

 

クリンチャーの場合は重量が嵩む

一般的な40~50mmハイトのカーボンディープリムの場合、ホイール単体の重量は1,300gから1,700mm前後です。

何時も目安として登場しますが、軽量ホイールで人気の高いゾンダの参考重量は1,580gですが、私が使用しているFFのF4Rはリムがアルミリムなので重量が嵩み1,700gとゾンダよりも100g重い仕様となっています。

しかし、一般的なクリンチャーフルカーボンディープリムの場合だと重量は1,500以下が平均値のようです。

 

ヒルクライムなどオールラウンドで軽量のディープリムを求める場合、チューブラーのフルカーボンを選択することになるかと思いますが、チューブラーフルカーボンのディープリムだと重量は1,300程度まで抑えれられます。

しかしながら、お値段も可愛くないのが現状です。

 

 

値段が高い

ホイールの鉄則ですが、ディープリムのホイールは重量を抑えて強度と保つため、その殆どがカーボン素材で出来ているので、それだけでも値段が張ります。

さらに軽量化を図るとなると更に軽くて強いランクの高いカーボン素材を使うことになるので、お値段はさらに張ります。

一般的なクリンチャーカーボンディープホイールの値段は15万円前後です。

 

また、さらに軽量なもの、重量的には1,300g前後の高性能なカーボンディープリムを求めると、お値段は20万円を超えます。

この価格帯になると憧れの BORA ULTRADURA ACE 50mm MAVIC COSMICが見えてきますね。

 

衝撃に弱い(修復ほぼ不能)

衝撃に弱いとはいえ、アルミホイールに比べての話です。

かと言ってカーボンだから強度的に問題なし....と思ったら大間違い。

カーボンは万能の素材ではありません。

それは、皆様の乗られているフレーム素材としても超メジャーとなった素材ですから、多少の知識は持ち合わせているかとは思います。

カーボンは炭素繊維です。クロモリやアルミなどの金属とは違い、瞬間的な衝撃に非常に弱いです。

ライド中は、細かい衝撃を吸収してくれるというのは有名ですが、瞬間的に一部分に大きな力が加わった場合、衝撃を吸収する以前に破損してしまうリスクがあります。

段差のある歩道から車道にジャンプ!なんて、周囲の目を引こうとするような安易な行動は絶対に出来ません。

20万円が吹っ飛んでしまいます。

 

ホイールバランスの不均衡

相手はカーボンボイールです。

カーボンの形成技術はとてもむずかしいというのは聞いた事があるとは思います。

しかしながら、どんなに緻密な精度で作られたホイールであったとしても、万全のホイールバランスで出荷されるホイールなんて絶対にありません。

ましてや、そのホイールに素人がチューブとタイヤをはめてディープリム用のエクステンションバルブを組めば、ホイールバランスは見事に大崩れです。

その証拠に、もしもディープリムを購入して自分で組む事になったら、ハブを片手で持ったままもう片手でホイール自体をコマのように回してみてください。

片手では持っているのが辛くなるくらいホイールが上下に暴れるのが分かると思います。

これが現状のホイールバランスです。

ロードバイクショップではバランスを取ってくれるショップさんもあるので、そのようなショップを探してバランス取りをしてもらうのもオススメです。

個人でやる場合は、板オモリを使ってバランスを取る方法もあります。

私はこれをお世話になっている近所のショップのオーナーにやってもらいましたが、後日、機会があれば紹介します。

 

 

 

やはりデメリットのほうが多いのがディープホイールなのです....

いや、デメリットのほうが圧倒的に多いですね。

でもどうしてみんなディープリムを欲しがるのでしょうか?。

やっぱりカッコいいからではないでしょか?。

不純ですみません......。

でも、空力性能も上がってかっこよくなるのが分かっているからこそ、みんな高価な出費であってもディープリムを買うのではないでしょうか?。

 

だから上記であげたデメリットは、一般的によく知られているディープホイールのデメリット.....というよりは、ただの ”特性” に過ぎないのでは無いでしょうか?。欲しい人にとっては。

 

高い    → 知ってる!

もろい   → 知ってる!

横風    → 聞いたことはある 気をつければ大丈夫!

コスパ悪い → 分かってるつもり!

 

これらの特性を理解しつつも、やはり直線での圧倒的なその性能とそのルックスに影響されて、みんな購入計画を立てるのではないでしょうか?。

憧れのツールの選手が、メーカーのバイクがディープホイールを履いてツールの舞台を駆け抜けるのもユーザーの購入意欲を掻き立てる一つの要因かも知れませんね。

 

 

 

価格の動向と購入計画

カンパニョーロやMAVIC、ZIPP、FF、フルクラム、ボントレガー、Rovalなどなど、有名メーカーのカーボンホイールは既に高級ホイールブランドであり、故に値段もあまり可愛くないのが現状です。

しかしながら、これらの一流メーカーの値段の高さはその品質にも直結していますしそれなりに実績もあります。

値段は高くて当たり前。

しかしながら、安くで性能もそれなりに良いと評判のホイールもあります。

予算にもよりますが、最近では中華製のディープリムで50,000円前後のモデルもあります。

中華製ということで性能的にも信頼できないような気もしますが、ユーザーからのコメントも様々のようですが、さほどひどい品質であったという声はあまり見受けられません。

(自分が使った訳ではないのでコメントに対して責任は取れませんが)。

50,000円の中華製カーボン、150,000のヨーロッパ製、USA製を買うかは、その人の懐事情と使用用途で選べば良いのではないでしょうか?。

ただ、50,000円のホイールを買って、結局納得できずに150,000円のホイールを追加購入するのであれば、最初から150,000のホイールを購入したほうが良いような気がします。

予算の都合がつかなかったにしろ、クレジットカードのリボ払いなどをうまく使えば分割購入も出来ます。シーズンが終了した冬時期にはロードバイク系に掛かるランニングコストも少なくなる時期ですから、この時期を狙い目に新ホイールの購入計画を立てるのも良いかも知れませんね。

 

 

ディープリム購入の際の検討すべきポイントは?

ディープリムを購入するにあたって、考慮すべきポイントを考えてみます。

 

スペック

一般的なディープリムの部類に入るハイトは40mm、45mm、50mm、60mmあたりでしょうか?。

数字が大きくなればなるほどリムのハイト(高さ)が高くなるという事ですが、ロードレースで使用するハイトは重量的にも50mmが限界では無いでしょうか?。

50mm以上はタイムトライアルやトライアスロン、トラック競技向きであり、上り下りの発生する一般的なロードレースには少々オーバースペックであり不向きと思われます。

”ロードレース”はクリテリウムからヒルクライムまでを想定してひとくくりにしています。

ヒルクライムでディープ?と思われるからも知れませんが、軽いディープも普通に存在しますので....。

 

価格

先述のとおり、価格も50,000円台から上は200,000万円まで。

ブランド化している大手大御所メーカーはやはり高いです。

イギリスの自転車系通販会社CRC(Chain Reaction Cycles)が提供する Prime という自社ブランドホイールがあります。数年前同通販サイトWiggleに買収され、現在ではCRC、Wiggleどちらでも同じ値段でPrimeのホイールを購入出来るようになりました。

このPrimeのホイールが安いんです!。60,000円でタイヤとチューブが付いてくるセット販売なども行っていて、日本でも注目度が上がり人気が出てきているようです。

 

Prime - RR-50 SE カーボンクリンチャーディスクホイールセット

 

ガチンコレースでとにかくスペックと耐久性にこだわりたいという上級ユーザーは別として、初心者の方やとりあえずディープリムを履いてみたいという方にはオススメです。

管理人もFFを購入する前に本気で検討していたホイールです。これを購入しなかった理由は、FFのホイールの赤黒のカラーリングに惹かれてしまったからでした。

とにもかくにも、通常はホイールの他にタイヤとチューブ、スプロケットも購入しなければならず、ホイール代プラス20,000円~30,000円程度の出費が当たり前ですが、このセットは60,000円で全部ついてきますので、別途スプロケだけ購入して到着したら組んでしまえば、もう翌日からディープリムに乗れてしまいますよ!。

練習用として割り切って使うのも良いかも知れません。

もしも.....の事があっても、50,000円なら何とか諦めがつくかもです

(200,000万のホイールに比べれば....ですけど)。

 

重量

リムハイト40mmから50mmのディープリムの重量はメーカー・モデル・素材によっても違いますが、カーボンクリンチャーの場合1,400g~1,600gが一般的です。

これ以上ディープリムに軽量化を求めるのであればクリンチャーでは無理な話で、クリンチャーを諦めでチューブラーを選択するしかありません。

一般的なロードレースやロングライド使用前提の場合の参考重量は1,600g程度(個人的見解です)では無いでしょうか?。

ヒルクライムでも使用したいとなると、やはり1500g程度であれば一般的な軽量アルミホイールと肩を並べる重さとなりますのでヒルクライム使用にも十分耐えうるものだと思います。

基本的にはディープリムはヒルクライムで使用するメリットは殆どと言ってありませんが、岩手県のきたかみ夏油高原ヒルクライムのようにヒルクライムのコース上どうしても長い直線があってスプリント的なレース展開が予想される場合は、ディープホイールの選択が有効に作用する場合もあります。

ガチンコのヒルクライムの時は、黙ってアルミの軽量ホイールのほうが良いパフォーマンスが得られると思います。

 

リム素材

基本的にディープリムのリム部分の素材はカーボン、スポークとハブはアルミが使われます。

しかし、私が選択したFFののF4Rのようにリム部分がアルミ(アロイリム)であるモデルも存在します。

 

 

私がこのホイールを選択した理由は、雨天時でも安定した制動を確保したいこと。また、自分はダウンヒルがとにかく苦手で、ヒルクライムの後のダウンヒルでは超ビビリになってしまいブレーキ掛けっぱなしで下りてくるので、カーボンブレーキではやや心配ごとが多かった為でした。

リム素材がアルミであるメリットは、ブレーキシューがそのまま使えることや、ダウンヒルでもブレーキ面のケアの心配をしなくてもいい事、雨の日でも制動力が変わらない事が挙げられます。

おかげで他の同等のカーボンディープリムホイールと比べて重量が200gほど重いです。

私は重量よりも制動に拘りました。

このように自分の力量やスタイルによって、ディ

ープリムでも選択肢が変わってきますので、自分の条件を示した上で予算と照らし合わせながらモデルを選定していけば良いのでは無いでしょうか?。

 

 

まとめ

色々と書きましたが、ディープリムの最大のメリットは、何と言ってもカッコいい!という事です。

かっこよくて直線が楽に巡航できれば言うこと無しです。

但し、文中で表現したように、ディープリムの大敵は横風。

メリットと同様に問題とすべきデメリットのウェイトが大きいため購入に踏み切れない方も居るかも知れませんが、ホイールは複数所持していてコースやイベントの種類に応じて使用するホイールを変えるというのも有効な手段であると思います。

 

また、最近感じたメリット?(デメリット!?)になるのかも知れませんが、とあるファンライドイベントに参加した時の事。長い下りなどで前を走る鉄下駄のバイクを追従する場合など、車速を合わせるのが大変です。

この手のディープリムはハブの回転性能もよく、下りに関してはペダリングしなくともどんどん前へと進んでくれます。

なので長い下り坂が終わりかけるあたりで、前方を走る方がペダリングしているのにこちらは脚を止めながらブレーキにてを掛けて減速を強いられることもしばしば。

もちろん風向きにもよりますが、ディープはホントよく走り(回り)ます。

 

サイクリストの天敵でもある向かい風でもその恩恵は顕著に現れます。

そう、ディープリムは向かい風にも強いのです。

 

貧脚のワタシが言うのもなんですが、以前履いていた鉄下駄と比べても向かい風でのライドでの巡航速度は5km/h以上も上がりました(向かい風の強さにもよります)。

これは同じコースを毎日走っているからこそ分かった事なのですが、長い直線を有する練習コースで毎日のように同じ方向からの向かい風に悩まされて来た私が、ディープリムで走った事で一番最初に衝撃を受けた事でもあるのです。

 

管理人
「あ!、向かい風にも強いということは、こういうことなのね!?」

 

という感じです。

 

なんか、ダラダラと長い文章になってしまいました。

こんな文章で皆様の参考になるのでしょうか?疑問です.....。

 

ディープリムの購入をご検討されている方の参考になれば幸いです。

長文失礼致しました。

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