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老舗ホイールメーカーMAVIC ユーザーから愛される人気に迫る

2020年4月17日




目次

老舗ホイールメーカー MAVIC

こんにちは、いつも当ブログをご覧頂きましてありがとうございます。

日頃、なかなかホイールの話などはしないのですが、今回はみんな大好きホイールのお話です。

ロードバイクを初めて購入した方にとって、ホイールの購入を決断した頃にはもう初心者を脱しようか?というところではないでしょうか?。

そのくらいホイールの選択は重要でもあり、サイクリストにとっては楽しみの一つでもあるとおもいます。

今回のエントリーでは、MAVICの歴史を振り返りつつ、その拘りのホイール造りについて書いてみたいと思います。

 

 

MAVICの歴史

MAVICの歴史は1889年に始まった

MAVIC発祥の地は、自転車の本場フランス。

創業は1889年に遡ります。

レオン・ヴィエルとローラン・ヴィエルの二人の兄弟がニッケル加工の事業を立ち上げたことからMAVICの歴史は始まりました。

ヴィエル兄弟がローヌ冶具公共を創設する一方で、シャルル・イドゥーとリュシアン・シャネルの二人が自転車用部品の製造販売を始めます。

これが後のMAVICとなります。

創業当時の二人は恐らく、後に世界最高のホイールメーカーになることなど予想もしなかった事でしょう。

 

子供用ペダルカー

出典:MAVICウェブサイトより

1930年代、マヴィックは子供用のペダルカーの製造に着手します。

当時としてはめずらしい装飾的なハブカバーやチェーンドライブなど、現在の自転車の駆動部分に関わるノウハウをこの時点ですでに模索していたのかも知れません。

 

初のマイヨジョーヌ

1934年にはツール・ド・フランスにでアントナン・マーニュがMAVIC製のホイールを履いて、見事マイヨ・ジョーヌを獲得しましたが、その勝利には当時ルールとして禁止されていたリムでした。

ジュラルミン素材を使用したリムは、たのチームが1.2kgのスチールホイールを装着していたのに対し、わずか750gしか無かったというから驚きです。

軽量ホイールはまさにこの当時から注目されて製造されてたていた訳ですね。

名実ともに、MAVICの名が世界に認知されることになります。

 

 

現在のエアロホイールの前身

1973年、空気力学の研究より生まれたホイールは、現在もMAVICの主力商品として世界中で愛され使用されています。

この頃にはすでにグラスファイバー製の軽量ホイールの製造がされていたといいます。

技術的には世界最先端をいく製品の開発・製造に成功するMAVICでしたが、それらの製品は社内のテストは合格していたもも当時のレース規定にはそぐわなかったため、そのポテンシャルの高い製品づくりとは裏腹に実戦投入に至らないという苦い思いをする時期を経験します。

このホイールの製造を皮切りに、空気力学に沿った軽量ホイールの研究開発がさらに続けられていきます。

 

 

ベアリングの開発に着手

出典:MAVICウェブサイト

1975年、軽量ホイールの製造実績を着実に積んていったMAVIC。

リムについては既に1935年にチューブラーリムを開発するに至っていたので、MAVICが次に注目したのがベアリングでした。

同年500ハブを開発し市場に送り出すことに成功したMAVICはその製品名に500RDと名付け、その高い品質がやがて世の中に認められるようになります。

その4年後の1979年には、ハブ、ペダルアッセンブリ、ヘッドセット、ペダル、チェーンリング、クランクなど、動力に関わる重要パーツを一貫して製造する「オール・マヴィック」を開発します。

そのオール・マヴィックを持ってして、フランスのパリからフランス北部の街ルーベまでの距離およそ260kmを一日で走破するレース パリ~ルーベ(Paris - Roubaix)では、シーン・ケリーが優勝を収めます。

パリ~ルーベ間はヨーロッパ特有の石畳が敷き詰められる難易度の高いコースであり、選手も機材もこの石畳の振動に苦しめられ、落車や機材の故障・破損が後を絶たなかったといいます。

しかしながら、その厳しい環境下のレースにて、オール・マヴィックが勝利を収めたことが、後のツール・ド・フランスでの活躍に繋がっていきます。

 

 

ツール初優勝

出典:MAVICウェブサイト

1989年、「オール・マヴィック」ユニットを装備した世界的にも有名なサイクリスト 「グレッグ・レモン」 がツール・ド・フランスにて初優勝しました。

 

 

ホイールだけではない電動コンポの提案

出典:MAVICウェブサイト

一見、”MAVICはホイールメーカーである”という先入観が拭えないもの。

いや、管理人もその一人なのですが、それほどホイールの知名度と信頼性が高いのです。

その証拠にMAVICのホイールはこれほどまでに市場に出回っています。

ユーザーからの熱い支持があってこそと解釈するところです。

 

そんなMAVIC、実はホイールだけでなくロードバイクに関わるたくさんのパーツの開発や製造も担っています。

1999年には現在シマノ(Di2)やカンパ(EPS)、SRAM(E-tap)でもリリースしている電子式の変速機構「メカトロニック」を既に提案していました。

真新しいものでは2008年にはペダルシステムも開発しリリースしています。

 

 

ホイールタイヤシステム

出典:MAVICウェブサイト

そして2010年には拘りのホイール・タイヤシステムをも完成させます。

専用タイヤしか使用できないホイール。

そのホイール専用に開発されたタイヤしか使用出来ないと言ったほうがいいでしょうか?。

タイヤとホイールを同時に開発することにより、ホイールの性能を最大限に引き出す事が出来ます。

従来であれば、ホイールの様々な規格、あるいはタイヤの規格に合わせて双方のメリットを妥協しつつ製品開発・製造するところ、そのようなデメリットを払拭して一から開発が出来るものづくり。

これはホイールメーカー MAVIC でなければ出来ないことでしょう。

 

 

MAVICだからこそ出来る芸当の数々

こうしてMAVICの歴史を見ていると、常に世界のホイールの基準を作り上げリードしてきた事が伺えます。

まさに創業1889年という歴史がそれを物語っています。

さらに、製品開発に掛ける情熱と拘りが無ければ、タイヤ・ホイールの同時開発なんて出来るはずがありません。

そして、その製品開発のすべてはレースに惜しみなく注がれます。

つまり、MAVICの製品開発は自分たちの納得のいく製品を2年3年と掛けて研究開発し作り上げ、レースに投入しリザルトから結果を求めて今日に至るわけです。

レースで勝つための製品開発。

レースで勝てるだけのポテンシャルが認められれば、おのずとアマチュアライダーはMAVICの製品が欲しくなり手を出すことになります。

こうしてMAVICは世界中のライダーの虜になり、その製品を手にとったライダーから絶大な支持を受けて現在に至ります。

 

それは本場フランスの地で、過酷な条件下でのレースのために開発されたものづくりのノウハウが生かされていることを、私達はサイクリストは忘れることは無いでしょう。

 

 

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