お子様向けのロードバイクをピックアップしてみました
ロードバイクをやられているお父さまの中には、子供にもロードバイクをやらせたい、もしくは子供と一緒に始めたいと思っている方も多いと思います。
大人用のロードバイクについては、たくさんのメーカーから実に星の数ほどのモデルが出ていて、自分好みのバイクをチョイスすることが可能ですが、子供用ともなるとちょっと大変です。
何故なら全てのロードバイクメーカーがジュニア用ロードバイクを造っている訳ではないからです。
アメリカの3大メーカーであるTREK、SPECIALIZED、Cannondaleなども、ジュニア用バイクを造っているのか?と思いきや、答えば意外に「No!」だったりします。
TREKについてはマウンテンバイクはラインナップにありますが、ジュニア用ロードバイクはありません。
このように、子供用のバイクを物色するために各ロードバイクメーカーのウェブサイトを片っ端から探すのも実に骨の折れる作業となりますので、今回の記事ではジュニア用ロードバイクを扱っているメーカーのなかからオススメのモデル5つを紹介してみたいと思います。
①GIANT 【TCR ESPOIR 24】 \74,000-(税抜)
<SPEC>
サイズ | 350mm |
適正身長 | 135-150cm |
重さ | 9.0kg |
フレーム素材 | アルミ |
クランクセット | PROWHEEL OUNCE 34/48T 152mm |
タイヤ | KENDA KONCEPT 24×1.0 WO(25-520) |
変速 | 16速 |
ウェブサイト | TCR ESPOIR24 |
GIANTのメーカーについては、下記記事にて詳しく説明しています。
言わずと知れた自転車製造大国の台湾製の自転車です。
台湾と言えば、今や世界の自転車の基準やトレンドを作り上げていると言っても間違いではありません。
台湾の2大メーカーと言えばGIANTとNERIDAですが、規模や世界シェアで比べれば断然GIANTです。
品質や技術力の高さには見合わない低コストで高性能なバイクを提供することで知られています。フレーム造形技術はもはや世界一。
コストパフォーマンスでGIANTに匹敵するメーカーなどこの世には存在しません。
そんなGIANTが手がけるジュニア用ロードバイクが、このTCR ESPOIR24です。
今回ご紹介している5つのブランドのロードバイクの中では一番低予算であることにまず注目してください。
フレーム素材はアルミ、お子様が扱うバイクだけに強度や剛性には特に気を付けたいところですが、ジュニア用のバイクは価格上の制約からも殆どがアルミフレームです。
いい意味でアルミのほうがいいと思います。理由は先述の通りです。
フレームサイズは350mmですので、適正身長は135cm~150cmです。
現代の小学生の平均身長で135cmであれは、小学校3年生あたりからが理想の身長となりそうです。
タイヤは24インチ、機材重量も9.0kgと小学生でも何とか取り回し出来る範囲です。
アルミで9kgですから軽い部類ではないでしょうか?。
大人モデル顔負けのロードバイク専用設計で、内装ケーブル、OVERDRIVEなど、走るための機能のてんこ盛りです。しかもこの価格!。
なれないドロップハンドルで安全にライドするための機能として、サブブレーキレバーも標準装備なところは、さすがGIANTの気遣いといったところですね。
②PINARELLO 【SPEEDY】¥115,000(税抜)
<SPEC>
サイズ | 380mm |
適正身長 | 140-155cm |
重さ | -ウェブサイト記載なし- |
フレーム素材 | アルミ |
クランクセット | ダブル |
タイヤ | -ウェブサイト記載なし- |
変速 | 16速 |
ウェブサイト | speedy |
ロードバイク大国イタリア製のバイクと言えばやっぱりピナレロ。
ピナレロと聞けば誰しもが高級ロードバイクをイメージしてしまいがちです。
これはジュニア用バイクの値段を見ても、若干ながら他のモデルよりもアッパーなところからも分かります。
ピナレロの高い価格はそのネームバリューから来るものもありますが、なかなかお目に掛かることは少ないかも知れませんので、よその子供との差別化を図りたい場合には十分な説得力があるジュニアバイクであると思いす。
今回紹介しているモデルの中では唯一のホリゾンタルフレーム。トップチューブが地面と並行になっているので、小柄なお子さんの場合は乗り降りや取り回しが若干不便を感じるかも知れません。
適正身長も140cmからなので、小学生でも大柄のお子様で、学年で言えば高学年5~6年生あたりが目安と思います。
そんなSPECの詳細が掴みづらいジュニア用ロードバイクですが、他のメーカーのモデルと比べて高い分秀でた性能差があるか?と聞かれれば微妙なところでもあります。
その辺は「高級バイクメーカーであるピナレロであるから」という割り切りが必要なのかも知れませんね。
親のエゴだと思われてしまうことも否めませんが、誰が何を買おうと何に乗ろうと、それは自由ですので.....。
ただ、ピナレロさん、相変わらずウェブサイトでのスペックの詳細が乏しいです。
私も一時期本気でピナレロのGANを購入しようとしていた時期があっていろいろ調べていたのですが、サイトには大雑把な詳細しか載っていません。
ただ、お父さんもピナレロに乗っていて、息子さんも同じピナレロ乗りってちょっとカッコいいですね。休日に二台が連なって走っているのを見かければ、ロードバイク好きとしてはテンションが上がらずには居られませんね.....笑。
③MERIDA 【MISSION J.ROAD】 \99,900(税抜)
<SPEC>
サイズ | 390mm |
適正身長 | 140-155cm |
重さ | 9.6kg(39cmサイズ) |
フレーム素材 | アルミ |
クランクセット | LASCO Junior ROAD 46-34 L=155mm |
タイヤ | Maxxis Detonator 26×1.0 |
変速 | 16速 |
ウェブサイト | MISSION J.ROAD |
GIANTに継ぐ台湾第二の自転車メーカーで、ツール・ド・フランスなどの国際レースで活躍するプロチームにも機材を提供しているメーカー。日本にも愛好家が多い事で知られています。
そんなメリダが手がけるジュニア用ロードバイクにはメリダならではの拘りがたくさん詰まっています。
このバイクの唯一の特徴としては、今回紹介している5台の小学生用ロードバイクの中で唯一ディスクブレーキを採用している事です。
アルミフレームながら、この¥100,000-以下(税抜)の金額でディスクブレーキが採用されているというのは、大人用のモデルであってもなかなかお目に掛かれません。
ロードバイク経験のないお父さんお母さんからすると、ブレーキについて検討するのにも一苦労かも知れません。
ブレーキについては下記を御覧ください。
ロードバイク用のブレーキには、普通のママチャリなどに使われているホイールのリムに対してゴムパッドを当てて減速するリムブレーキ(キャリパーブレーキ)と、このモデルのようにタイヤと一緒に回転するディスクに対して専用のブレーキパッドを押し当てて減速するディスクブレーキの二種類が存在します。
リムブレークの特徴は皆様も乗られてきたのでご存知かも知れませんが、ロードバイクのブレーキは特異な形状のドロップハンドルに付くブレーキレバーの位置などの問題もあり”効かない”事で有名です。
しかし、近年ディスクブレーキが普及しています。
ディスクブレーキは少ない力を大きな制動力に変える事が出来るので、握力や手が小さいお子様のロードバイク用ブレーキとしては、とても良い方向で作用されると思います。
一部では効きが強すぎてとっさのブレーキで転倒するなど安全面での問題も囁かれていますが、効かないブレーキと効くブレーキ、安全面を考えたうえで本当に必要などはどちらだと思いますか?。
私はディスクブレーキだと思います。
④FELT 【F24x】 \93,800(税抜)
<SPEC>
サイズ | 390mm |
適正身長 | 135-145cm |
重さ | 9.0kg |
フレーム素材 | アルミ |
クランクセット | PROWHEEL OUNCE 40/28T 155mm |
タイヤ | Kenda Happy ミディアム 24×1.125 WO(25-520) |
変速 | 16速 |
ウェブサイト | F24x |
創業者であるジム・フェルトは、もともとカワサキ、ヤマハ、ホンダなどのメカニックとしてワークスバイクのフレームを制作していたそうで、自分がのるためのトライアスロンバイクのフレームデザインを始めたのがFELT創業のきかっけだったとされています。
もともとはトライアスロン、ロードレース用のロードバイクを製造していたのが始まりなだけに、ロードバイクのフレームに対してとてつもない拘りを持つメーカーとしても知られています。
日本でもFELTのロードバイクは大人気です。私の先輩も多数乗られています。
今回紹介している、FELTの小学生用のロードバイク F24x ですが、これはロードバイクというよりはシクロクロスの部類に入ります。
ロードバイク同士でガチンコ勝負となるとタイヤの性能差から厳しい状況にはなるかも知れませんが、実際にロードレースに出られる際にはタイヤとチューブだけ入れ替えればOKですので、それほど問題ではありません。むしろ、日頃からあらゆる道を走れるシクロクロスのほうが脚力を鍛えるトレーニングには向いていると思います。
価格的にも今回紹介シているバイクの中ではGIANTについて2番めに安い価格設定であるにも関わらず、ての小さいお子様向けにブレーキに対する拘りもGIANTに負けていません。
メインのブレーキレバーとサブのブレーキレバー、計2本のブレーキレバーが存在しています。
メインのブレーキレバーはハンドルに最も近いショートリーチレバーなので、お子様でも安心してブレーキングができます。
また、サブブレーキも上部に備わっていますので、上ハンドルを持ったポジションからでも素早くブレーキングをすることが可能です。
リムブレーキではあるものの、安全面にも抜かりは無いです。
⑤BRIDGESTONE ANCLOR【RJ1】 \95,000(税抜)
<SPEC>
サイズ | 350mm |
適正身長 | 135-150cm |
重さ | 9.0kg |
フレーム素材 | アルミ |
クランクセット | PROWHEEL OUNCE 34/48T 152mm |
タイヤ | KENDA KONCEPT 24×1.0 WO(25-520) |
変速 | 16速 |
ウェブサイト | RJ1 |
「海外メーカーのロードバイクなんて必要ない! ロードバイクも絶対にジャパニーズブランドでなければ」
という方にはこちら、天下のブリジストンが手がけるロードバイクブランド ”ANCHOR(アンカー)"のRJ1は如何ですか?。
価格的にも今回紹介しているバイクの中でも真ん中のモデルです。税込みだと¥102,600-と10万円を超えてしまいますが、ここは自転車やさんで値切りましょう!....笑。
と言いつつも、ヘルメットやライト、テールランプなどを買い足していくと実際にはロードバイクの値段だけでは収まらないんですけれども...。
このRJ1はアンカーラボにて子供の体型を元に専用設計された、まさにジュニア用の専用設計モデル。
子供の体に負担を掛けないように専用設計されたフレームは、剛性感を敢えて全面に出さずに乗り心地と加速感を重視しています。
さらにお子様の成長に合わせてハンドルステムを70mmと90mmの2種類が同梱されます。
うちの子供も今9歳でTREKの24インチ(MTB)を購入して乗せていますが、ステムが長すぎて125cmの子供にはハンドルが若干遠すぎています。サドルを最前面に出して騙しだまし乗せている感じですが、実際にはステムをショートのものに交換して乗せるのが正解なんですけど。「早く背が伸びてくれぃ~!」と天に祈っています。
各社のお子様用ロードバイクの特徴
大人用のロードバイクとジュニア用のロードバイクの大きな違いとはなんでしょう?。
今回紹介した各社5種のロードバイクのスペックを見た上で平均的な総評を延べてみます。
フレーム
フレームは一貫してアルミフレームを採用しています。
理由の一つがコスト面。お子様用バイクとてカーボンフレームにしてしまうと20万を軽く超えてしまいます。また、お子様が使用するという事でフレームに対しては堅牢性が求められます。これはお子様が取り扱うという意味でも、走行中の安全性をとっても、やはり素材はアルミフレームを選択するのがベターなのだと思います。瞬間の大きな入力の衝撃に弱いカーボンフレームは、その価値感を認識できる大人(最低でも高校生!?)じゃないと取り扱いの面でも小学生にはちょっと無理があると考えます。うちの9歳の子供に対しても、いろいろな意味でカーボンなんか怖くて、とても乗せられたもんじゃありません....笑。
コンポーネント
ShimanoのSORAまたはクラリスを使用しているのが多いです。フロント2段×リア8段 計16段変速を採用しているメーカーが殆どです。
リアのスプロケットは、11-32Tの採用が多いようです。
小学生の脚力で果たして11のギアが踏み込めるか?というのも疑問ですが、LOW側の32Tは子供用の脚には最適なヒルクライム用のギアとなるでしょう。
タイヤ
全モデルが24インチ仕様。
タイヤサイズも24×1.0のWOクリンチャーモデルで統一されています。
クリンチャーですので、通常の自転車と同じくチューブが中に入っているタイプですのでメンテナンス性にも優れています。
唯一、FELTのF24xだけはロードバイクというよりはシクロクロス寄りですので、タイヤが若干太めとなっています。
ダート走行も問題ありませんが、ロードレースやヒルクライムに出場する場合は細いロード用タイヤに換装が必須となります。
コンポーネントはSORAまたはクラリスが多いようですのでメンテナンス次第では数年間は問題なく使用できるものと思いますが、定期的にこまめなメンテナンスは必須です。特に雨天走行後にはしっかりと注油してあげたいものですね。
まとめ
小学生用のロードバイクを5機種紹介してみました。
一番のオススメは?と聞かれたら、ん~.......GIANTのですかね?。
価格的にも。
ベスト3を上げるとすると、
1位 GIANT
2位 ANCHOR
3位 メリダ
の順でしょうか。
なんか、価格の順になってしまいました。
大人用のロードバイクは、ある意味一生使おうと思えば使えますが、成長の早いお子様の場合はせっかく買ってあげてもそのバイクを乗る期間というのは数年間と限られてしまいます。
買い替えも頻繁に行わなければならないのは、子育て世代には悩ましい問題ではありますが、将来的にロードバイクを継続させるためのトレーニングに...と考えるのであれば、決して無駄な出費ではないと思います。
お父さんと子供で休日にロードバイクでポタリングというのは、私もちょっと憧れてます。
追伸、初めてロードバイクを購入される方のためにワンポイント。
海外製メーカーのロードバイクであっても、メンテナンスの心配は皆無です。
フレームは海外製でも、パーツの殆どは日本のShimano製を使用しています。
しかしながら、購入する際はちゃんとした自転車やさんで、主にロードバイクを扱う”ショップ”で購入してください。
ロードバイクは特殊な自転車の部類に入ります。
もしも、子供用のロードバイクを購入されるお父さんがロードバイク乗りでない場合は特に、メンテナンスも含めてショップのお世話になる事が多くなると思います。
間違っても通販で3万円程度のロードバイクをチョイスしないことを忠告させていただきます。
皆様のお役に立てば幸いです。