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Garmin Connectにアップロードされたデータを修正したい
とある日のとあるライド。
Garmin Edge520Jがメモリー不足により正確なログが取れない事態が発生しました。
メモリー不足の原因と対策についてはまた別の機会にでも書くとして、今日はGarmin Connect(以下ガーミンコネクトと表記)について一言物申したい。
ガーミンコネクトについては今更説明は必要ないと思うところでして、Garminユーザーの方は日々お世話になっていることと思います。
そのガーミンコネクトなんですが、基本的な仕組みとしては、ライドから帰ってきてサイコンにライドデータを保存すると、ガーミンコネクトのサーバーに自動アップロードされ、のちのちスマホアプリやPCのブラウザ上でデータを閲覧できるのは皆様ご承知の通り。
上記のような仕組みなのだから、当然ながらありもしないデータなどがガーミンコネクトのサーバーにアップされることは無いはずなのです。
が、もしも、サイコンの不具合で変なデータが記録されてしまい、そのままガーミンコネクトにアップロードされてしまったとしたら?。
これってもはや修正不可能なのでは!?というのが今回のお話です。
パワートレーニングをする上での悩み
パワートレーニングをする上で目標に掲げるのがFTP(機能的作業閾値パワー=1時間で出せる出力の最大値)です。
FTPが高ければ高いほど速いということになります。
FTP100~150で初心者、
FTP200で並、
FTP300で中級、
FTP400で上級者、つまり表彰台を狙う上位勢(というか、もはやプロ).....。
管理人はこのように自分勝手な線引きでいますが、当管理人は2021年4月現在でFTPがまさに200程度です。
実のところ、特にヒルクライムレースではFTPよりもパワーウェイトレシオを重要視するので自身の体重も重要な要素の一つにもなります。
で、今回のお題はパワーウェイトレシオではなくてFTPなのですが、パワーメーターを付けたロードバイクでトレーニングしてGarminやSTRAVAのサブスクを使っていれば、辛いFTPテストなどしなくてもおおよそのFTPは把握できます。
ちゃんとしたFTPが知りたければやはりFTPテストするしかないと思うんですが、しっかりとレストして疲労を落としたりと事前準備や後のことを考えるとなかなか憂鬱で....。
だからいつもガーミンコネクトとSTRAVAの推定FTPに頼っています。
ある日突然、サイコンがFTPの異常値を検出
とある日のライド中、Edge520J(以下サイコン)の画面に「メモリ不足です」との表示が出てしまった。
「はて?メモリー不足とは!?」
まぁ、メモリー不足ということはつまり、メモリーが不足しているわけだ!
つまり、メモリーが不足しているんだよ!きみ!。
なにを言っているんだ!?。
この原因はまた後日記事にするとして...。
しかし、サイコンには速度、獲得標高、ケイデンス、パワー、心拍すべてのデータが表示されていたので、とりあえずその日のログは取れているだろうとライド続行。
しかし、自宅に帰って保存したデータを見ると途中からログが全く取れていないことに気づく。
まずはGPSの軌跡。下記のとおり途中から直線でゴール地点までシャキーンと直線になってるし(途中からドクターヘリで帰宅か?)、
データログもやはり、途中から全然取れてない。
この取れていないタイミングって、実は「メモリー不足です」の表示が出たあたりとほぼ一致。
やはりメモリー不足ということは、「もうこれ以上ログが取れないよ!」ということだったらしい。
実際にこの表示が出た場合、PCでなければ修正出来ないので悪しからず。
つまり、その場ではもはや成すすべがないのだ。
詳しくは後日(しつこい?)。
しかしながら、トータルの距離、アクティビティ時間、平均パワーなどはしっかりと残っていたので多少ログの正確性がなくとも累計にはデータはしっかりと乗るので良し!としました。
ところが、アップロードが終わった瞬間、サイコンに「新規FTP検出 279W」との表示が.....。
一瞬ガッツポーズしましたが、まもなく冷静になりました。
自分絶対にそんなにFTP高くないゾ!。
しかも、先週までFTP196Wでいきなり今週279Wって.....
その差83W......謎。
これは絶対に偽りの数字だと認識する。
サイコンのユーザープロフィールには当然ながら新規検出のFTPである「279W」が既に書き変えられていたが、これはすぐに修正。
なんせ、修正しなければパワーゾーンがすべて上がってしまうので、インターバルトレーニングなんぞしたら死んでしまいます。
一気に83WもFTPが上がったあとのパワーゾーンって考えたくもない。
例えばFTP196WでのL4強度のパワーゾーンは178W~206W。
しかし、FTP279WでのL4領域ともなれば、
L4で254W~293W。
まぁそうなるわな.....。
恐ろし。
実際にFTP196ギリギリのやつが間違ってFTP設定279WでL4のインターバルトレーニングなんぞしたら....
いや、したらとかいうレベルではなくて、ただ単に出来ない。
と言いつつも、サイコンのほうはFTPをもとの数字に修正したから多分大丈夫。
しかし、ガーミンコネクトはそうはいかなかった...
で、ロードバイクをメンテしてシャワーを浴び、落ち着いたところでPCを開いてガーミンコネクトを覗いてみる。
そう、左タブのレポートを見ると、現在の自分のVo2MAXとか最新のFTPとか見れますよね。
そこの機能的作業闘値パワー(F.....を選択すると最新、4週間、6ヶ月、1年ごとのFTPの推移が見れる。
なんと、そこの数値が直ってない!。
FTPは279Wのまま。
はて!?、どうしたものか?。
実際にここの数値が異常値を示したとしても、サイコン側の設定は本来のFTP196Wに修正してあるので問題はないみたいだがどうしても腑に落ちない。
なんか経歴詐称!?しているようで....笑。
と言いつつも、この数値は他人の目に触れるようなものでもない(自分で公表しなければ)のだが、自分にはどうしてもこの数値を参考にしなければならない理由があるのだ。
先述したが、FTPテストを極力やりたくない(やったことすらない)自分はガーミンコネクトとSTRAVAのパワーカーブで見れる推定FTPのデータを相互に見比べ、現在の自分のレベル(伸びしろ)を確認している。
どっちか片方だけ参照にしていると、今回のようなケースの場合「FTPが上がった下がった!」とぬか喜びしてしまいそうなので、自分のレベルに信憑性を持たせるためにも双方のデータを常に見比べることにしている。
ちなみにいま現在(2021年4月下旬)の推定FTPはガーミンコネクトが196W(サイコンの値)、STRAVAが206Wとなっているので、まぁ自分のレベルはだいたいFTP200Wなのかな!?という目星がつく。
恐らく、今回のような異常値が検出されなければガーミンコネクトのFTPも200Wを超えていた可能性がある。
というもの、ライドのたびに新規FTPが検出されるとそれがすぐさま自己ベストに反映されるわけだが、なんせガーミンコネクトは現在FTPを279Wと誤認識しているので、それよりも低いFTPが検出されても見向きもされない。
これがそもそもの困りもの
つまりはこの間違ったFTP279Wを修正(削除)したいわけよ!。
FTP修正のために試したこと
ここからは実際にガーミンコネクトの新規FTPを修正すべく自分が行ったことを箇条書きで記してみる。
サイコンの値を修正してガーミンコネクトと同期をかける
そもそもサイコンから得られたライドのデータをガーミンコネクトのサーバーにアップロードすることでそれぞれのデータが反映されるわけだから、サイコンのデータを変更すれば同期で修正されるんじゃないの!?という誰しもが考えつく事例。
結果、サイコンは修正できてもガーミンコネクトには反映されませんでした。
ガーミンコネクト内で修正できないか!?
つまり、現在の状況としてはガーミンコネクトのサーバーにアップロードされた誤ったFTPデータがそのままブラウザに表示されている訳だから、そもそもこのサーバーのデータを更新しなければならない。
ということは、ガーミンコネクト内でなんらかの処置(修正削除)が出来ないかをモバイルアプリも同様に探した。
たとえば、問題となっているレポートのFTPのページ。
エクスポートという項目があるのでとりあえずエクスポートしてみる。
CSVファイルでデスクトップに保存してみた。
CSVをExcelで開くと下のようにデータがしっかりと残されていたのでこの値を修正してサーバーにアップロード(インポート)出来ないか?と考えた。
しかし、エクスポートが出来てもインポートが出来なかった。
インポートが出来るのは、走行ログなどのFITファイルやTCXファイル、GPXファイルなど。
問題のCSVファイルもインポート出来るようだが、基本的にはライドデータ、つまりアクティビティーデータを他のアプリからインポートするためのインポート機能であって、さきにエクスポートしたFTPなど単体のデータは受け付けてくれないようだ。
該当の日のログを削除してみる
該当のログを削除してみようと思いついた。
つまりサイコンがメモリー不足でトンデモナイ数値を叩き出してくれた日のログ、奇しくもこの日はエイプリルフールだった....汗。
ホント、嘘であって欲しかった......。
そもそもはこの日にFTPが更新されたのだからこの日のログを削除すれば消えるんじゃね!?と思った次第。
念の為、削除の前に該当の日のFITファイルを保存しておいた。削除後ダメだったら元に戻すため。
結果、削除はしてみたもののFTPは変わらず。
これもダメか.....。
サイコンでFTPテストしてみる
Edge520JにあるFTPテストを実施すればFTPが更新されるんじゃね!?って考えた。
しかしながら、冷静に考えれば、FTPが更新されるのはFTPが前回数値を上回った時のはず....。
ということは次回FTPが更新されるのは、現在の指標の279Wを超えた時ってこと!?。
いや、無理無理。地球がひっくり返っても無理だわ。
結論:FTPテストしても無駄だ.....。
いや、テスト自体は無駄じゃない(本来やらなくちゃない)けれども今回の問題の解決にはならない。
FITファイルを修正してアップロードすれば!?
該当の日のFITファイルを修正することが出来るらしい。
参考にしたのはこのブログ
趨勢(すうせい)さん
http://suusei.blogspot.com/2017/01/power-adjuster.html
Garmin Connectから問題の日のFITファイルをエクスポートして、それを専門のサイト内で処理(する修正をかける)らしいが...。
その日のFITファイルを直接アップロードしてみるが......
なんかアバウト過ぎて難解!?......。
しかもSTRAVAにアップロードすることが前提らしい....。
PCに保存してガーミンコネクトにアップロードすればとも考えたが、そもそもFTP単体のデータは弄れなかったので却下。
来月になればもしかしたら....
ふと冷静に考えてみる。最新のFTPが修正出来ないと騒いでいる自分。
最新のFTP.....つまり一番新しいFTP。
見ると月ごとに更新されている。
で、最新のFTPは当月...つまり4月。
てことは来月5月になれば5月のFTPが更新されんじゃね!?と普通に思った。
異常値が出たのが4月1日で、しかもそのデータが自分の実力にはほど遠い279Wを叩きたしたので、4月中はこの数値を超えられなかった(当たり前だ)ので、そのまま月初のライドのデータがずっと反映され続けたということなのか?。
なので、5月(次月)までひたすら待ってみるのも一つの解決策かも知れませんね。
しかもこのグラフ、横軸の系列が英語・日本語混じってる!?。
ちょっと作りが手抜きだね。
自動翻訳とか使ってんのかな?。
サポートに相談してみる
自分の力ではどうしようもないので最終手段としてサポートに相談してみることに。
Garminはそもそもアメリカの企業だから日本語でサポートが受けられるかが心配だったが.....。
結果、ガーミンコネクトのサポート自体が死んでる.....。
製品のサポートは受けられるようだが、ガーミンコネクトのトラブルのサポートなんかは無いみたい。
ちょっとがっかり。
Garminジャパンのウェブサイトを開いても該当のページに行き着けない?というか該当のページが無い。
かれこれ4~5時間くらい探し回ったが結局無駄だった。
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それから数日後、Garminジャパンを徘徊していたらようやく見つけた!
サポートページ。
https://support.garmin.com/ja-JP/?topicTag=region_garminconnect
で、ここにガーミンコネクト内のレポートのFTPが修正出来ないか!?との旨のメールを遅らせて頂き、現在は返事待ちの状態です。
5/2追記:解決!サポートから的確な修正方法を頂いた
サポートとのやりとり
4/28 サポートにはこのようにメールを送りました。
お世話になります。 Edge520jを使用しロードバイクのライドデータをメインに Garmin Connectを使用しております。 ある日のアクティビティ中にサイコンの調子が悪く、 新規FTPの検出でとんでもない異常値が反映されてしまいました。 (実力的には200w→現在のGarmin Connect内での表示は279W) サイコン側は修正しましたがGarmin Connectのレポート内にある 最新のFTPはどうしても修正されません。 この最新のFTPを修正する方法があれば教えて下さい。 最新のFTPの表示なので、来月以降になれば正規の数値に 戻るのかも知れませんが、そのあたりもご教示頂ければ 幸いです。 宜しくお願いします。
サポートからの回答
4/30 サポートより解決策となる返信を頂きました。
平素は弊社製品をご愛用下さいまして誠にありがとうございます。
下記の手順で変更して頂ければレポートページのFTPも変更されると思います。
①パソコンのGarmin Connectの右上の”デバイス&同期ステータス”をクリック
https://connect.garmin.com/modern/
お使いのEDGEのデバイス設定をクリックしてください。
上記工程の③の赤枠にてFTPの数値を変えれば今回の問題はすべて完了です。
まさかデバイス&同期ステータスから入って修正を掛けるとは.....
あれだけいじくり回したのに分からなかった......
自分もまだまだですね....。
でも、お陰様で解決!。
ガーミンのサポートさんありがとうございました。
さすが世界的企業ですね。
最新のFTPを更新しないとどうなる!?
今回の問題を受けて、実際はガーミンコネクトのレポート内のFTP→最新FTPは実は修正しなくてもいい!?なんて思っている方もいるかも知れませんが、このガーミンコネクトの最新FTPがGarmin EDGEと同期を取った際にサイコンの最新FTPまでをも書き換えてしまうのです。
なので、いくらサイコン側で自身の本来のFTPを正しい数値に修正しても、ガーミンコネクトのレポート内最新FTPの数値が正しくなければ、PCでサイコンと同期を取るたびにその正しくないガーミンコネクトのFTPがサイコンに上書き修正されてしまうのです。
そうなると、先述したとおりパワーゾーンの設定はめちゃくちゃになるし、ライドの度に正しい平均パワーとTSSがログに残らないことになります。
この記事をご覧の皆様は例外なくパワートレーニングをやられている方でしょうから、正しいTSSが把握出来ないということがどういうことかお分かりと思います。
自分の正しいFTPを知ったら、サイコン、ガーミンコネクト、STRAVAを使っている人はSTRAVAも適宜修正しなければ、ふとした時に正しいデータが反映されず右往左往するはず。
問題が起きたらすぐに修正しましょう。
まとめ
この記事を書き始めた当初は以前解決の糸口すら見つかっていませんでした。
トレーニングログを記録する根幹ともいえるガーミンコネクトがこのような状態なのだから、なんかトレーニングしていてもしっくりこないんですよね~。
まぁ、我々の本分は、
データを取るためにトレーニングしているのではなく、
あくまでも自分を成長させるために日々走っている
のであるのだから、正確なログが取れなくとも毎日走っていれば自然と速くとは思います。
しかし、正確なログが残せる環境でなければパワートレーニングは成り立ちません。
自分の成長の過程を数値で追いかけるのですから当たり前の話です。
なにはともあれ、今回はガーミンのサポートに助けられました。
強いて注文を一つ付け加えるとすれば、ガーミンコネクトのブラウザからすんなりサポートページへのリンクをしっかり貼っていただきたいと思うのです。
所詮、ガーミンコネクトなんてガーミン製品を購入したユーザーしか使わないのだから、そこは万全のサポート環境を整えて頂きたい。
日本法人があるのだから、難しい話ではないはずなのだけれど。
(この記事の執筆直後に環境が改善されている事も予想されます。その際はご容赦ください)。
同じように悩んでいるかたの参考になれば幸いです。
それでは。
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