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ロードバイクでヒルクライムを制するための練習方法まとめ




目次

ヒルクライムが速くなるために考えたいこと

こんな記事を書いておきながら、実は過去のわたくし、ヒルクライムがめっぽう遅いのです。

でも、嫌いじゃないんです。

どちらかと言うと、ヒルクライム大好きです。

でも、決して速くはないのです。

なのに、どうしてこんな記事を書いているのか?

ヒルクライムを得意としたいから、今ヒルクライムについて猛勉強中なのです。

 

そんな訳で、今回は苦手なヒルクライムを制するためのトレーニング方法について、自分なりに調べた事についてまとめてみたいと思います。

主に、ヒルクライムレースに参加する事を前提に、そのトレーニング方法をまとめてみました。

 

 

何故、ヒルクライムが苦手なのか?

苦手というよりは、「何故ヒルクライムが遅いのか?」について考えてみましょう。

大きく分類すると、次の5つが挙げられます。

ちょっとこじつけ的な内容も含まれます。体重が重いとか、「大きなお世話だ!」という声も聞こえてきそうですが、これ、とても大事です。

自分に余計なものが無いほうが楽なのは明白です。

そのような事も含めてまとめてみます。

 

持久力がない

ヒルクライムはまさに持久力がないと登れません。

持久力とは、頂上まで登り切るために必要なパワーをe継続して最後まで維持できるか?という事です。

持久力が無ければ前半は他人のペースについて行けても、後半で力尽きたりという事も考えられます。

一言で持久力と言っても、筋力や心肺能力などの影響も少なからず受けますが、ここでは基礎体力的な部分にフォーカスを絞ってみます。

 

心肺能力が足りない

ヒルクライム開始後、すぐに心拍が上限に達してしまう。

これを計測するには心拍計が必要になります。逆にヒルクライムで結果を残したいのであれば心拍計は必須のアイテムとなります。

心肺能力とは、酸素を筋肉と血液に送り込む事が出来る能力のことを挿します。

運動に縁が無い人や日頃運動をしていない人は、この心肺機能が日常的に運動している人に比べて極めて低いものとなります。

ロードバイクで走るシチュエーションの中でも、特にヒルクライムを行う場合は心肺に大きな負担が掛かります。

つまり、この心肺能力が高くないとヒルクライムを速く登れない事になります。

 

 

筋力が不足している

ヒルクライムに限った事では無いですが、ロードバイクで走る場合に必要な筋力が備わっていないと、速く走る事は出来ません。

筋力は心肺能力と一緒に考えたほうがよいと個人的には思います。

何故なら、いくら心肺能力が高くても筋力が不足していてはロードバイクで走る事は出来ませんし、逆の場合もそうです。

心肺能力も筋力も、ヒルクライムに必要な程度の力が備わっていなければなりません。

筋肉はロードバイクで走っているだけでも必要な筋肉は次第に付いてきますが、ご存知の通り負荷を掛けないと成長しませんし、体の部位の中でも最も成長が遅いという事でも有名です。

ましてや、重力に逆らいながら坂道を登り続けるヒルクライムにおいては、「自分の体重+自転車の重さ」を脚でペダルを回すことによって頂上まで運びます。

距離や勾配、標高にもよりますが、速く登り切るためにはそれ相応の筋肉が備わっていないといけません。

 

体重が重い

ヒルクライムを目指す上で、自転車と自分の軽量化は必ずしも問題となってきましょ。

改めて言及する必要も無いと思いますが、自転車も自重も軽ければ軽いに越した事はありません。

特にレースに出る場合などは、1ヶ月前くらいから体重を絞ったほうが、より良い結果を求めやすくなるでしょう。

いくら軽いロードバイクに乗っているからとて、レース前に1kgも体重が増えてしまったのでは意味がありません。

ロードバイク乗りは体重とともに、筋力や体脂肪の管理などを日常的に管理しなければなりません。

しかしながら、つい体重を絞りすぎて筋肉と体力までも落としてしまわないように、摂取する栄養分やプロテイン、サプリメントなどでの栄養補給なども日常的に行わなければなりません。

 

自転車が重い

ヒルクライムで誰よりも速く走ることを考える場合、一番最後に考えるべき問題です。

筋トレや心拍の強化については、器具やプロテインを買うことを除けばそれほど費用が掛かる訳ではありません。

しかし、自転車を購入するとなると、それ相応の費用が掛かります。

この記事をご覧の皆さんはきっと、既にロードバイクを持っている方と察しますが、ライバルたちが軽いカーボン素材の新型のロードバイクで走っていれば、おのずと隣の芝が青く見えて仕方のない事でしょう。

現に私はいまでも20年以上前に購入したクロモリのロードバイクでヒルクライムレースに挑んでいます。

ヒルクライムを速く走るためには、自分+自転車のシェイプアップは欠かせないものでもありますが、もしも、今使っている自分の自転車の重さ(フレームの材質)に問題があると考えているならば、買い替えも視野に入ってきます。

しかし、自転車の買い替えを考えるのは一番最後でいいと考えます。

自転車は脚と心肺能力が勝負の鍵です。

心肺トレーニング、筋力トレーニングをこれ以上ないくらいとことんこなして、もうやることが無いけれどライバルに勝てないのだとしたら、軽いカーボンフレームのバイクへの買い替えを考えても良いのかも知れません。

 

 

フォームが安定していない

(私を含めて)登りが苦手な方は、フォームが安定していないということが挙げられます。

これはヒルクライムをする上で必要な筋肉が備わっていない事も問題の一つとして考えなければなりません。

キツい登りを登っていくうちに、体が左右に揺れたり上下動したりと体がクネクネ動くライディングをしている方を見受けます。

 

 

ペダリング効率が悪い

フォームが安定しないのにペダリングが安定するはずがありません。

ロードバイクを含め、自転車はペダルを回転させる事で推進力を得て前に進む乗り物です。

ペダルを回さない限り前へ進むことも出来なければ坂を登る事も出来ません。

フォームとペダリングはセットで考えたほうがいいです。

 

 

 

ヒルクライムに強くなる自分造り

では苦手なヒルクライムを制するためにはどんな練習方法が良いのでしょうか?。

自分が色々調べた上でトレーニングで実践している事をまとめてみます。

 

持久力のUP

持久力を上げるには、とにかくロングライドの距離と数をこなす事が重要です。

ヒルクライムトレーニングだからとて、つらい登り坂ばかり登っていては、徐々に筋力や心肺は鍛えられるかも知れませんが、トレーニングとしては効率が悪いです。

ヒルクライムを制するための持久力トレーニングは平地で行うべきと私は考えます。

持久力とは、ライドに必要なパワーを最初から最後まで安定して出し切るための力と過程すれば、キツイ登りのトレーニングを短時間で済ませてばかりいてはなかなか身につかないというのは察しが付きます。

持久力はつまり、「体力=単位時間あたりに必要なパワーを最後まで出し切ること」であると思います。

そのためには、少しでも長く安定してライド出来るトレーニングが有効です。

LSDとは(Long Slow Distance)の略称です。つまり、長距離を ゆっくり 走ることです。

心拍は常に一定が望ましいので、無理をして負荷を掛けるようなトレーニングではなく、あくまでもゆっくりのペースで長距離を時間を掛けて走る事を目標にしたいものです。

ロングライドとLSDを混同しがちですが、LSDは体にあまり負担を掛けない心拍を一定にするトレーニングと解釈していいと思います。

ロングライドの場合は、特に目的もなく行われる事のほうが多いような気もします(と言ったら語弊があるかも知れませんが)が、というか自分がそうなんですけどね。

とにかく長時間ロードバイクに乗っていればなんとなくトレーニングになるかな~的な曖昧なところがあります。

持久力UPのためのLSDは特におすすめです。

 

 

心肺能力のトレーニング

心肺能力を上げるにはインターバルトレーニングが有効です。

「ヒルクライムをマスターするためには登りの練習だけしていればいい」という考え方も決して間違いでは無いですが、そもそもヒルクライムに必要な筋力と持久力がまだ備わっていないのに登りばかり攻めていても、ただただ辛いだけです。

辛いトレーニングばかりしているのに結果が出なければ、最悪の場合ロードバイクが嫌いになってしまうかも知れません。

筋力が不足している、つまり、ロードバイクに乗りたての初心者の方や、最近ヒルクライムに力を入れ始めた方であればなおさら、平地でのインターバルトレーニングを実施しましょう。

平坦地で5分間全力でペダリングする ⇒ 5分間休憩する ⇒ 5分間全力走する ⇒ 5分間休憩する

これを繰り返す事で、心筋が鍛えられ心臓が大きくなります。

心臓が大きくなる事で心拍1回で排出される血液の量が増えますので、心臓が大きくなればなるほど心臓への負担は少ないものになります。

ヒルクライムの場合、自分の最大心拍に近い心拍が続く事が多いです。

最大心拍付近では間違いなく息切れを起こしている可能性が高いですが、これは運動量に対して心臓からの血液の供給が限界付近にあることでもありますので、心臓に負担の掛かるヒルクライムでは特に心拍のトレーニングと心拍の管理は徹底して行わなればなりません。

なので、ヒルクライムをする上では心拍計は必須アイテムですよ。

 

 

筋力のトレーニング

ロードバイクに乗る上で必要な筋肉は主に大腿四頭筋(太ももの前部分)とハムストリングス(もも裏)、そしてお尻の筋肉です。

ロードバイクに乗っていれば普通に備わっていく筋肉ではありますが、短期間で結果を求めたいとなった場合、やはりロードバイクに乗るというワークアウトだけでは不足がちです。

必要な筋力をUPするにはスクワットが非常に有効であると言われています。

ただし、筋トレはロードバイクに乗る日ではない日に取り入れたほうが良いでしょう。

負荷にもよりますが、30km程度のライドをしても20時間程度のインターバルを開けないと体力も筋力も回復しません。

筋肉は痛めつけて適切なインターバルを取る事で、超回復が見込まれて以前よりも肥大化します。

強度な筋トレを行う場合は、翌日のトレーニングは負荷を掛けない程度にするとか、筋肉もしっかりと管理してあげなければなりません。

 

 

減量する

ヒルクライムを行う上では、自身の体重がネックになるケースがほとんどです。

同じ筋力と心肺能力を持った選手で体重55kgの人と体重65kg(脂肪+10kg)の人では、どちらのほうが有利でしょうか?。

余計な脂肪10kgを身にまとった人のほうが不利であることは言うまでもありません。

いくらカーボンフレームで武装した60万のロードバイクに乗っていても、全身が脂肪だらけでは坂は登れません。

食事制限と適度な有酸素運動(ロードバイクではLSDが効果的)によって脂肪を燃焼させ、レース日までにどのくらい体重を落とさなけばならないのか?をしっかりと目標を立てて、適度なダイエットを施したいものです。

 

 

自転車が重い

ヒルクライムを苦手とする人の理由の一つとして自分の自転車のせいにする人も中にはおります(自分です....笑)。

クロモリフレームに鉄下駄(重いホイール)のせいで自分はヒルクライムが遅いと考えるのは少々乱暴な気がします。

じゃぁ逆に、これまで紹介したトレーニングをすべて満足にこなしたとして、それでも結果が出ない、ライバルに勝てないのだとしたら、ロードバイクの新規調達は一番最後に考えるべき項目かも知れません。

ヒルクライムをする上ではロードバイクも軽いに越したことはありません。

現状のバイクに不満があったのなら買い替えという選択に迫られますが、目指すは必然的にカーボンフレームのバイクとなるでしょう。

但し、ロードバイクの新規購入となると出費も嵩みますし、既婚者であれば奥様の同意も必要であったりとなかなかハードルは高いです。

では、いざ購入となった場合、最初から40~50万のハイエンドモデルを狙うのか?20~30万程度のミドルクラスを狙うのか?という話しになります。

2代目の購入ともなれば、ハイエンドはたはミドルクラスの上位モデルで40~50万のバイクを目指す方も少なくないとは思いますが、これも将来的に後悔しない買い物をしないという点では決死て間違いでは無い気がします。

しかし、ヒルクライムで上位入賞を目指して...と考えるのであれば、30万程度のミドルクラスに10万の軽量ホイルのほうが結果が出やすいのでは?と個人的には思います。

ここで言うハイエンドの50万のモデルと30万のミドルクラスのモデルの差のほとんどは、カーボンの材質の変化とポンポが105からアルテグラになった事ぐらいでしょう。

この10万程度の差でコンポが変わる程度なら、だまって軽量ホイールを思い切って購入し新車から乗るほうが、ヒルクライムを制する上では近道のような気がします。

もちろん、アルテグラと105の性能差を決してないがしろにしている訳ではありませんが、ヒルクライムではコンポの性能差よりはホイールを軽くしたほうが費用対効果が高いと感じます。

 

 

 

 

 

ヒルクライムトレーニングに必須のアイテム

心拍計

心拍計は必須です。

ここまでよんで下さればお分かりかも知れませんが、心拍計が無いと自分の体の限界もマネジメントも出来ません。

出来ればパワーメーターもあったほうが良いのでしょうけど、如何せん値段が高いし、第一私も持ち合わせていませんので無責任な事は言えません。

心拍計があれば、日頃のトレーニング時でも心臓に掛かる負担も分かるし、レースの前にコースを試走する際も心拍を見ながら走る事でペース配分もしやすくなります。

腕にはめて心拍を図るタイプや胸にバンドで付けるタイプなど種類も様々ですので、自分にあったものをチョイスすると良いでしょう。

出来れば、サイコンと連携できる心拍計が良いと思います。

腕にはめるタイプだと手軽さの意味ではオススメ出来ますが、ヒルクライム中に時計を見るという行為は多々でさえキツイヒルクライム中に上半身に余計に負担を掛けてしまいます(経験談)。

心拍の状況やケイデンスもサイコンで一括管理出来れば、視線移動も少なくて済むし情報を一括して管理出来るので様々なメリットがあります。

 

 

サイクルキャップ

斜度にもよりますが、ヒルクライム中は速度が出ないために体に風が当たらず体温も上昇しがちです。

春先はもとより、夏場は特に汗をかきます。

ヘルメットのみの状態でヒルクライムをすると、大量の汗がハンドル周りに飛び散り、額を伝って目の中に入ったりもします。

目の中に入りそうな汗を拭いたくてもサングラスなどをしていると、指も入りません。

ヘルメットの前にサイクルキャップをかぶっていると、キャップのツバの部分が額から流れる汗をカットしてくれますし、頭皮の余分な汗はキャップ自体が吸収してくれます。

わたしも当初はキャップをかぶらずにヒルクライムレースにも出ていましたが、滝のように流れる汗が気になってレースに集中も出来ませんでしたし、サイコンの画面は汗だらけで頂上につく頃には表示も確認できないほどになっていたことがあります。

高いものでは無いので、速いうちに揃えたほうがいいでしょう。

 

 

サイコン

サイコンも色々とあれど、私は個人的にはGARMINをおすすめしています。

 

詳しくはこちらの記事を御覧ください。

 

 

 

心拍計の章でも触れましたが、心拍やケイデンスのセンサーから集められた情報をGARMINでは一括で管理できます。

また、将来的にパワーメーターの購入も考えているのであれば、GARMINは特にオススメしたいサイコンです。

サイコン自体に気圧計が内蔵されているので、斜度や高度も機器単体で計測できるし、GPS機能は業界でいち早く取り入れたメーカーでもあります。

あらゆるサイクリストの要望に答えてきたすべての機能がGARMINにはあります。

自分自身をライバルとするならば、特にGARMINはおすすめです。

 

 

 

改めて...ヒルクライムの魅力とは?

そこまでして、どうして人はヒルクライムに挑むのうでしょう?。

私ももともとは坂という坂を避けてきた人間でした。

しかし、マラソンなどの持久力が勝負の分かれ目となる競技にはめっぽう強くで、それがロードバイクとなった場合、必然的にヒルクライムになったということなのです。

 

ヒルクライムを魅力とする理由はひとそれぞれでしょう。

キツ~いヒルクライムのあとには快適なダウンヒルが待っている、いわゆる「苦あれば楽あり」的な考え。

自虐行為が好き(ちょっと言葉悪いですが.....)。言葉を変えれば自分の限界を超えたいという考え。

はたまた、苦労の先には壮大な景色を独り占めできるという、言わば山登り的な考えなど。

 

理由はいくらあっても、なんであっても良いと思うのですが、この狭い島国日本。

坂を避けては移動は出来ません。

いたる所に坂もあれば山もあります。

避けて遠回りするのもいいが、避けてばかりの人生ではいつかきっとしわ寄せが来るかも知れません。

ロードバイク乗りにとってヒルクライムは、好きにならなくても苦手意識は早い段階で取り払う必要がある、という事です。

個人的に言わせてもらえば、ヒルクライムの魅力はその達成感にあります。

「前回よりも1分速く走れた」という競技はたくさんあれど、「前回よりも1分速く登れた」、という自分の成長度合いがこれほどわかりやすい競技もなかなかないと思います。

強いて言えばボルダリングくらいですかね?......笑。

 

 

 

まとめ

今回はヒルクライムを制するための練習方法をまとめてみました。

苦手意識のあるものは、なかなか結果が出にくいものです。

潜在意識の中で「苦手」という意識が常にあれば、精神的にもベストな状態を作り出す事は難しいのだと思います。

せめて「苦手」という意識を「苦にならない」と考えられるようになれば、自然とタイムも縮まるのでは無いでしょうか?。

苦手だったヒルクライムでタイムを1分短縮できたときの達成感は、とても嬉しいものです。

苦手意識を克服するには練習しかありません。

皆さんも、頑張って苦手意識を克服してくださいね。

 

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