おおつち新山高原ヒルクライム2021参加レポート
2021年5月31日(日)に岩手県上閉伊郡大槌町で行われた
「おおつち新山高原ヒルクライム2021」
に参加して来たレポートです。
2020年大会は新型コロナウィルス感染症の影響により残念ながら中止となった本大会。
2021年も開催の可否が危ぶまれていましたが、大槌町と新山HC実行委員会のご尽力により開催されることになりました。
コロナを封じ込めるべく万全の体制にて行われた今回の2021年大会、参加者エントリは163名、当日出走は124名でした。
エントリー自体も少なかったですね。
やはりコロナを警戒して参加しなかった方が多かったのでしょうか?。
本大会に向けて
まぁ、大会前日だというのに、バイクの洗車はまず良いとして、動画編集なんてやってる余裕....笑。
ついでにこの日、夜11時ごろまで別の動画も1本撮影してました。大会前夜になにやってんだか....。
でも、
「よし!動画撮影しなきゃ!」
ってテンションが上がった時に撮影しないと、基本めんどくさがりの性格なので....。
「思い立ったが吉日」ってやつで深夜までの撮影に至ってしまいました。
上記の動画内でも話してますが、実は5月23日(日)に行われる予定だった蔵王ヒルクライムに合わせて今年の1月から粛々と練習を積み重ねて来ました。
もちろん、その1週間後には新山HCが控えています。
蔵王と新山を比較した場合、明らかに蔵王のほうがレース自体の規模もキツさも違うので、まずはレースへのピーキングを蔵王に合わせました。
これまでの間、キツいという評判の蔵王HCへのエントリーを避けてきた管理人。
蔵王HCと新山HCの日程が丸かぶりの年もありましたが、エントリーを避けてきた要因は決して日程被りではなく、ただ単に度胸が無かっただけなのです。
ロードバイク系ブログとYou Tubeも運営していながら、東北最大の蔵王HCに参加したことが無いってちょっと胸を張れないような自分がいました。
そんな訳で、満を持してエントリーし挑んだ霊峰蔵王HCへの初挑戦。
ところが、4月に入ってから蔵王HCの中止が発表されテンションはだだ下がり.....。
約2週間練習に身が入りませんでした。
おかげてせっかく積み上げてきた体力がみるみる落ちてしまい、約2週間分の積み上げた経験値を捨てる羽目になったのです。
あの2週間は勿体なかった。
もうちょっと強靭なメンタルが欲しい....。
練習はそれから始まるのですから。
AM3:30起床
前日深夜まで撮影をしていたことが影響したのか、1時間くらいしか眠れませんでした。
最後に時計を見たのが確かAM2:45分くらいだったと思います。
起きたのが3:40。
これって睡眠ではなく仮眠ってやつですね.....笑。
レース前なのにいかんいかん。
起床後、シャワーを浴びてトイレに入るも、出したいものがこんな朝も早くから出るわけもなく。
習慣って怖い。
いつもトイレタイムはAM8:00頃なのです。
つまり、レーススタート直前の時間。
毎年のことですけども....笑。
荷物を積み込み自宅を出たのがAM4:30。
ちょっと遅かったかな....と思ったのですが、実はこれかなり早すぎでした。
途中コンビニに寄ってドリンクと朝飯を買って会場入りしたのがAM5:00過ぎ。
まだ4~5名しか会場に来てませんでした。
一人ダラダラと準備に明け暮れます。
どうしよう....ロードバイク組んでアップにでも行こうかな....。
でも新山HCは9kmのパレードランがあるのでアップは不要みないなところがあります。
実際にはアップしている人もいます。
とか何とか言いつつ、そそくさとロードバイクを組んでいつでも出撃OKにしてしまう自分、クセって怖いです...汗。
その後、いつものメンバー北上のKanさんと花巻のミッツさん、八戸のOgaさんと合流し、久々の再会で話も盛り上がりました。
AM6:30 受付
今大会から受付と開会式会場が「おしゃっち」に変更になりました。
駐車場も少し離れてしまい、クルマに何らかの忘れ物をしてしまうと戻るのも大変。
ロードバイクでも2~3分掛かってしまう距離。1kmくらいはあったかも。
今大会は2週間分の検温結果を報告するシートも提出しなければならない徹底ぶり。
緊急事態宣言が出されている地域からの出場はご遠慮頂きたい旨のアナウンスもありました。
ワクチン接種済みまたは検査後陰性であれば参加可能だったようですけどもね。
AM7:30 パレードスタート
恒例のパレードスタート。
ヒルクライムスタート地点までは約9km。
これがあるからと新山HCはアップを取らないのですが、これが失敗だった。
例年ではこのパレードラン。かなりペースが速くて付いていくのもしんどいくらいでした。
しかし今年は時速20km/hくらい。遅くて遅くてアップどころの騒ぎじゃ無かった....汗。
まぁパレードランなんでね。本気で走っちゃ駄目です。
来年からローラー持参でアップ取るようにします。
相変わらず沿道からの住民の皆様の声援がアツい!。
コロナ渦にあっても皆さんマスク着用でわざわざ自宅から出てきてくれて、沿道から声援を送ってくれていました。
本当にありがたいことです。
少しでもなんらかのかたちで大槌町に還元せねば。
スタート地点
今回のスタートは五月雨式。
五月雨とは「少しづつ、部分的に」ということだそうです。
つまり、通常のクラス別スタートではスタートライン上に整列した時点で「密」になる恐れがあるため、「各自自分のタイミングで順次スタートしていいヨ!」ということだそうです。
「あぁ、なるほど....!つまりクラッチ保護のためのローリングスタートみたいな感じってことね....」
と実際のモータースポーツでのスタート方式に見立てた表現で発言し、ミッツさんが愛想笑いしてくれました。
というわけでの五月雨方式スタート。
AM8:30からAM9:00までの間に自由にスタートすれば良いのですが、ミッツさんがトイレに行ったっきり出てこない...。
気がつけば、スタートしていないのはKanさんとミッツさんと自分の3名合わせても計10名くらい。
「みなさんいつの間に....」
「ちょっとマズいんじゃない.....」
マズイというのはつまり、「何時にスタートしようが足切りは通常通り時間になったら実行するよ!」ということらしいので。
つまり、足に自信のない人は早めにスタートしないとリスクがあるよということなのです。
我々はトラブルに見舞われない限り足切りに合う確率はほぼないのですが、強いて言えばミッツさんがトイレに出てこないということで既にトラブルに見舞われていたのでした。
で、Kanさんと相談のうえ、ミッツさんを置いていくことに。
あとで聞いたところ、お腹の調子が悪かったようです。
スタート
サイコンのスタート時の記録をみたところ、スタートしたのはAM8:44でした。
出走163人中153名は全員スタートしていることになります。
やばいやばい。
まぁ、個人トライアルみたいなものなので、自分の時間でゴールすればいいんですけど、後ろに人がいないってなんか焦りますよね汗。
今回の目標は1時間切り....と動画では名言していますが、実際のところ密かに55踏切りを目標に掲げていました。
2019年大会は1時間7分49秒。
2021年5月の試走では1時間2分24秒でした。
1時間を切れば2019年大会の公式記録を7分更新したことになるのですが、所詮2年前のタイムなので約7分のタイム更新では個人的に納得いきませんでした。
それだけ2年前よりも走り込んでいるという自負がありました。2年間の努力で7分では腑に落ちない。せめて倍の15分。
しかり55分切りを名言したとしてもそれを達成する根拠がない、つまり実力がないのは本人が一番分かっていたので発言を避けた次第です。
あわよくば....ってやつですね。
そのために今回は、フレームのトップチューブにポイント通過時点での参考タイムをメモしたものを貼り付けて挑みました。
目安はとりあえず1時間切りですが、55分を達成するには各セクションで1分以上の余裕で通過すれば可能ということになります。
しかしながら順調だったのは約10km地点まで。
10km地点までは各セクションで1分以上のタイム短縮で通過していたので、これは55分切れるかな?という算段で登ります。
しかしながら、ゴールまであと2kmの11km地点。
それまで順調だった脚の動きが急激に悪くなりました。
平均パワーも230W以上出ていてかなりいいペースで登っていたのです。FTP207Wの自分が230W以上で登っているということはFTP対比も110%以上の出力が出せているということ。
FTP大幅UPの期待も高まります。
しかしながら、期待に胸を膨らませたのはここまででした。
もう11キロ地点で脚はほとんど売り切れていました。
惰性で登るしかありません。
でも決して諦めたわけではなく充分に1時間は切れるタイムでしたので、ペースアップはすることなくペースを乱さずにエコペダリングで挑みます。
引き足をうまく使い股関節と大殿筋、そして膝を意識して足全体で柔らかくペダリングするイメージで。
この半年間、3本ローラーで練習してきたペダリングをこういうピンチのときに使うべきなのだ。
スタートから維持してきたペースは完全に落ちてしまったが故にゴール前のペースアップこそ出来ませんでしたが、なんとか1時間切りでゴールラインを駆け抜けました。
公式タイムは57分47秒でした。
手元のサイコンでは57分43秒でスタートとゴールラインの計測機器をそれぞれ通過したのと同時にサイコンのボタンを押したのに、まさかの+4秒のタイムの誤差。
ちょっと悔しかったですが、まぁ競技をしているものが機械に勝てる訳もないのでこれは納得するしかないですね。
ゴール後
山頂はやはり寒かったです。
コロナ対策のため食べ物等のお振る舞いは無し。
ドリンクとエナジー系ゼリーの供給がありました。
しかし寒い。
5月であっても新山の標高は1000mありますからね。
しかも、談笑中に雲ゆきがあやしくなりポツポツと雨粒が落ちる場面も。
早く下山したいものの、まだ競技中の方も居るのでしばし歓談を続けてました。
岩手県で自転車系YouTubeチャンネルを運営するチバシンサイクルさん、ジャックリョウさんとも対面し色々とお話が出来ました。
ゴール前ではジャックリョウさんの奥様がカメラを構えてゴールされる皆さんの有志を撮影し動画にしてUPされていました。
自分の姿が映っているととても嬉しいものですよね。
改めてジャックリョウさん(奥様)に感謝です。
貴重な動画をありがとうございました。
今回のレースで得たこと
悲願の1時間切りは果たせたものの、やはり自己目標である55分切りこそ一歩及ばず。
しかしながら今回のレースで得たノウハウもあります。
先に紹介したこれ。
コースの各ポイントをどのくらいのタイムで通過しなければならないか...のメモ。
ちなみに、新山HCは
競技距離:13km
標高 :864m
であるので、この13kmをただ単に7つのセクションにほぼ均等に分割してみました。
以下のとおり。
- 2km 9:15
- 4km 18:30
- 6km 27:45
- 8km 37:00
- 10km 46:15
- 12km 55:30
- 13km 1:00:00
スタートから2km地点を9分15秒以内で通過する....という見かたです。
実際のところ、2km地点までは緩斜面で、2km~6km地点は平均勾配が10%近くになる難所だったりするので、一概に平均値で割ると各セクションごとの配分がおかしいことになってしまいます。
しかしながら、8km地点~10km地点は勾配もゆるく足休め区間もあることから、ここいらで辻褄を合わせられます。
序盤はすべて時間内にクリア出来ましたが終盤は先述の通り脚が売り切れてしまったので貯金を切り崩す格好になってしまいました。
このようにちょっとした目安のメモがあるだけで、自分のペース配分がいまどうなのかを直感的に判断できるようになります。
まぁ、Garminにもこれに似た機能はあるのですが、勝っても負けても自分の立てた戦略ってとても大事だと思います。
仮に戦略が失敗したとしても、それが後々経験になっていきますから。
もちろん、緻密な戦略を練るのであれば、試走などで得たセクションごとの目安タイムをもとに時間を割り振れば、もっと活用できるようになると思います。
皆様も是非、次のレースなどでやってみてください。
下山後....
八戸のOgaさんを交え反省会を少々....。
Ogaさんは本来であればとても速い方なのですが、今回のレースは日々の練習の疲労がうまく抜けなかったようで残念ながら前回の成績に届かずだったようです。
Kanさん、ミッツさんも前回の自己ベストに届かず....。
やはり仕事の関係で、練習に費やす時間が以前よりも取りづらくなった事が原因のようです。
そして、なんといっても共通の話題は減量問題。
40代を超えて代謝が下がると、なかなか痩せやすい体質ではなくなってしまうので、日頃の食生活の影響がもろに体重体脂肪に反映されてしまいます。
これらを総称してミッツさんは
「ミートテックを身に纏っている....」
とか何とか....表現されていて大爆笑。
日頃の食生活の管理も徹底しないとレースでの好成績は望めません。
何を隠そう、今回の私のヘルスケアについては、ダイエットに成功したとはちょっと言い難い内容でした。。
ホビーレーサーレベルで日々の食生活の管理をトレーニングを並行して行うというのには、それ相当のストイックさが絶対に必要です。
故にレースで上位に入賞する方々は、日々見えないところで相当な努力をされている方なのです。
努力なくして好成績は残せません。
来年のレースは、もう今日から始まっているのです。
かくいう私はこのブログ記事と動画編集のために、本日のトレーニングはレストしております...笑。
とある方からの助言
2021年の年明けから5ヶ月、例年になく走り込んでいて、ライド距離は5ヶ月で4000kmを超えていました。
走り込んでいる人はさらに走っているでしょうけれど、自分にとってはこれでも過去イチ走っています。
日頃練習で走る市内のセグメント区間も自己ベストを連発していたので、昨年よりも自身が速くなっている手応えは何となく掴んでいました。
但し、長い距離のヒルクライムともなると、やはり持久力とVo2MAX(最大酸素摂取量)を更に向上させなければなりません。
そのために4月から大嫌いなインターバルトレーニングを練習メニューに取り入れ、とにかく心肺能力の向上を果たすべく取り組みました。
とあるネットで知り合った方から、
「あなたの練習は強度が低すぎる、そんな練習では強くならないよ!ただの自己満足....」
的な厳しい意見を頂きました。
その方はとても速い人です。
言われた当時はさすがにカチンと来ました。
しかし、レース2ヶ月前(4月)からはインターバルも始める予定だったので、その意見には「これからやるよ!」と少なからず反論したのですが、実際のところはその方のご指摘通りなのは分かっていたのです。
高強度トレーニングはとてもきつくて練習自体がイヤになります。
しかしながら、ただ距離をだらだら長く走るだけの練習だけでは強くならないのです。
もちろん、そのライドの目的がLSD(ロングスローディスタンス)であれば別です。
ときにはL2などの低強度トレーニングをメニューに入れて調整することも必要です。
でも低強度が日常になっては駄目なのです。
その方が言うには
「すべての練習に対して常に目的を持て」
ということでした。
つまり、その練習で何をして何が得られたかを明確にしなければトレーニングをしている意味がないとのこと。
ダラダラと毎日50km走るのではなく、高強度なのLSDなのか?、L2強度なのかL4強度なのか心拍はどこのゾーンで走るのか?、どこのパワーゾーンを維持して走るのか?。
ご尤もですね。
今では冷静になってその方の言葉が理解できます。
当時は少々やけくそになってインターバルばかりしていましたけど....笑。
そうズバッと言って頂ける人ってなかなか居ないですよね。
とかく人間は誰しも人から好かれたい生き物です。
嫌われることを自らする人って少ないと思います。
ただネットの世界は別です。
だとしても、本音というか物事の核心を突いてくれる人ってごく一部ではないでしょうか?。
それを言ったことでその方が得られることよりも、もしかしたら失うことのほうが大きいかも知れないから.....。
本当に感謝です。
そんな意味でも、レースに参加するサイクリストにとってモチベーションを維持するというのは本当に大変です。
モチベーションこそが行動の原動力だからです。
人間は弱い生き物なので、原動力を失えば行動ができなくなってしまいます。
仕事でストレスを感じたりすると練習をしたくないモードに突入することもあります。
でも、明確な目標とそれに向けてのモチベーションを維持してトレーニングをこなせたのなら、きっと自分が理想とした結果が訪れるのでしょう。
そう信じてやみません。
ライバルに負けたのなら、ライバルよりも多く走ること。
もっと強くなりたいのなら、過去よりももっと努力すること、我慢すること。
今回のレースでは色々と学ばせて頂きました。
まとめ
今大会では、実にたくさんの方から「動画観てます!」というお声を頂戴しました。
秋田県のSugiさん、Oさん、気仙沼市のYさん、ゴール後山頂でお会いした北上市の方、お名前聞きそびれました....。
その他の方もお声を掛けて頂き、ありがとうございました。
当方のような弱小チャンネルをご視聴頂いているとの声を直接伺うと、勇気を出してYouTubeやって良かったな....って思います。
2年前の11月、YouTubeを始めるにあたってはネット上に顔を晒すという行為自体にとても強い懸念を抱いていたのも事実でした。
巷で活躍されているYouTubeを運営されている方々、特に自転車系チャンネルをされている方はビジュアルも良くスマートで、如何にも自転車ローディーっていう感じがして好感が持てますが、それに引き換え自分はどうでしょうか....。
私はとかく自転車に関しては、まだまだ自分に自信がありません。
と言ったら説得力のかけらも無くなってしまいますが、向上心だけはあります。
もっと速くなりたいし、トレーニングについてももっと研究して皆さんにその知識を教えたいと思っています。
ロードバイクもブログYou Tubeも努力してずっと続けていれば、日の目を見る日々がきっと訪れると信じて始めました。
今は本当にやって良かったな~と思ってます。
自分はYouTubeを通じてたくさんの方と知り合い、チャンネルを通じてロードバイクの魅力、そして故郷の三陸沿岸を宣伝し、更にはロードバイク仲間の和を広げていきたいと願っています。
ただの自己満足動画にならないよう、皆さんにとって価値ある情報を提供出来るメディアに育てていきたいと思います。
そんな意味では、このブログも含め、BestCyclilstのYou Tubeチャンネルも合わせて、今後とも宜しくお願い致します。